■ 種について ■

 

元々世界にはアダムが存在し、その中にアダム以外の生物であるドラゴンもいた。
ドラゴンの中には魔力と呼ばれる力を持つ種もあり、そういった種は魔法を使えた。
ドラゴンとは、アダム以外の生物であるためその寿命は様々である。
単年から数年程度のものもいれば、数千万年の寿命を持つ種まで存在し、
その寿命の長さは魔力に由来するという。
アダムは魔法のような物理に影響するような力は持たない。
すぐ壊れ、寿命も長くて100年程度と比較的短い。
アダムを補食対象にするドラゴンもいるが、アダムは膨大な数で、
かつ繁殖のサイクルもそういったドラゴンよりもはるかに短いために
捕食されることによって数を大幅に減らすと言う事はない。
ただし、凶暴化したドラゴンに街を破壊される、というようなことはあるようだ。
その後、ドラゴンとアダムの中間のような性質を持つ、ドラグムと呼ばれる種が生まれる。
その発生は基本的に、原始の時代に起こったアダムとドラゴンとによる混血によって
生まれた者達の末裔である。なので、アダムの性質を強く持った種もあれば、
ドラゴンの性質を強く持った種もある。
そして、性質的にドラゴンの血を持つので、魔力を持ち、魔法が使える種が多い。
そしてやはり魔力を持つ種はアダムと比較して寿命が長い。
そして、ドラグルーンとドラゴンピースと呼ばれる種がある。
前者はドラゴンとドラグムの姿を持ち、後者はドラゴンとアダムの姿を持つ。
この発生は大きく分けて二つあり、一つは魔法による変化を基礎とする擬人化が出来るようになった者。
もう一つは混血によって、ドラゴンが遺伝子レベルで記憶されたドラグム、またはアダムの外見を
魔力によって現出させるようになった突然変異。
前者の場合、不完全な変態をするものがドラグルーンで、完全な変態をするものがドラゴンピースである。
もちろん、完全に変態してしまっているので魔力を表に出す事は出来ない。
後者は現出した性質がアダムのみか、ドラゴンの性質も出るかがドラグルーンかドラゴンピースかの差となる。
アダムには何の特殊能力もない。しかし、普通の何の力もない者が世界に一番多く存在するのは
この世界においては当たり前のことであり、むしろ特殊能力のある者の方が圧倒的に少ないのである。
そもそも、特殊能力を持たない者が多いことで世界の均衡が保たれている事はこの世界の常識である。

 

 

 

 

 

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